【Hidden Art】「祈り〜阿修羅の娘」Prayer ~ Asura

【Hidden Art】
「祈り〜阿修羅の娘」Prayer ~ Asura
 477 x 325 mm 紙本彩色 2022年制作
 軸装 1120 x 500 mm


「祈り~阿修羅の娘」作画コンセプトの物語

私は阿修羅王(アスラ)の娘で、帝釈天(インドラ)の妻、舎脂(シャチー)

父、阿修羅王は、ゆくゆくは娘の私を帝釈天様に嫁がせようと考えていたのに
帝釈天様は、父のそんな考えも知らず、私を強奪しました

父は怒り狂って戦闘神の帝釈天様に戦いを挑みました
我々阿修羅族は、たとえ八つ裂きにされても再生する不死身の神族です
何度負け、殺されても、繰り返し蘇り、戦いを挑み続けました

一方、いつしか私は帝釈天様を愛するようになり、正式に妻となりました
それでも父は納得ゆかず、天界全体を巻き込む大戦争を繰り返しました

戦争に負けた方が「悪者」とされるのは歴史の常
父、阿修羅王は平和を乱す悪党とされ、天界から追放されてしまいました

天界から追放された父でしたが、釈尊と出会い、こう諭されます
「たとえ帝釈天に非があったとしても、舎脂が正式な奥さんになった後も
いつまでも相手を許さず、戦争を仕掛け続けるのは、もはや正義では無い」

この教えに納得し、これまでの罪を懺悔し、釈尊を守る守護神となりました

現在の私は、理不尽に耐え、矛を収め、守護神に徹する父を想って祈ります
オン アスラ ガーラ ラヤン ソワカー

帝釈天様どうぞこれ以上、増長することなかれ
お忘れなきよう、私は不死身、阿修羅の娘

日本画家 佐藤宏三「祈り〜阿修羅の娘」「Prayer ~ Asura」舎脂(シャチー)の手記
日本画家 佐藤宏三「祈り〜阿修羅の娘」「Prayer ~ Asura」 阿修羅の娘の独白

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