絹本張り(絵絹張り)
Preparation of silk for painting

「化仏 不動明王~大日如来」 制作の絹本張り(絵絹張り)です

【Hidden Art】化仏 大日如来坐像 絹本張り

手伝いに来てくれる友人の到着前に、糊を溶かし「捨て糊」を塗っておきます。

特に今回新しく作った仮枠には、3度ほど糊を塗って木材の繊維にしっかり糊の成分を染み込ませておきます。

【Hidden Art】化仏 大日如来坐像 絹本張り

いよいよ張り込みます。
貼る為の糊をあらためて塗ります。

【Hidden Art】化仏 大日如来坐像 絹本張り

友人に片方の端を持って貰って、糊を塗った仮枠の上に絹本を乗せました。

その後、絹本を左右に引っ張りながら仮枠に貼り付けていきます。

【Hidden Art】化仏 大日如来坐像 絹本張り

部屋の照明を消し、窓からの明かりで皺を確認します。

絹本は、膠分を吸って縮む時、縦糸がより縮みます。
横糸はそれほど縮みませんので、横方向はなるべくピーンと張り、縦方向はわざと緩く張るのが丁度良いんです。

【Hidden Art】化仏 大日如来坐像 絹本張り

瓶の腹でしごいて仮枠と絹本とを密着させます。

【Hidden Art】化仏 大日如来坐像 絹本張り

密着させたところです。

わざと皺が寄るほど緩く張ってます。
明日以降、ドーサを引いたり、その後膠分を含む絵具で彩色すると、乾く度に縦糸が縮み、完成までにピーンと張るはずです。

【Hidden Art】化仏 大日如来坐像 絹本張り

小さいサイズの仮枠にも張ってます。
俯瞰した写真は自分では撮れないので新鮮です。

【Hidden Art】化仏 大日如来坐像 絹本張り

大小合わせて3枚の糊付けが終わりました。

【Hidden Art】化仏 大日如来坐像 絹本張り

念の為、四隅に画鋲を刺して、完全に乾くまで剥がれない様に防御します。


この後のドーサ引きの様子は、チュートリアル『絹本のドーサ引き』から動画をご覧下さい。
ドーサ引きの際に、絹本の縦糸が縮んでピーンと張る様子が確認できます。