エロぞうスコープⅣ に照明装置を付けることにしました。

実は絵の制作経過と違い、スコープ製造過程は、絵ほど詳細に投稿してきませんでした。
だって、これほどいくつも作ることになるとは思ってなかったので、アーカイブに製造工程を残す必要は無いと思ったからです。

ところが、海外を含めたあちこちでの展覧会に Hidden Art を出品するためには、エロぞうスコープも沢山用意する必要が出てきました。

エロぞうスコープⅤを作りたくはありませんが、その必要が今後出てくる可能性がありますので、自分の為に詳細な手順をアーカイブとして残します。



日本画家 佐藤宏三 エロぞうスコープ4 ero-zo scope4 カスタマイズ

来月、またパリでの展覧会に「泥中に咲く」を出品するため、国内のギャラリーにエロぞうスコープと共に預ける事になりました。

照明装置付きのスコープⅡとⅢも、それぞれ
ロンドンに「祈り〜阿修羅の娘」
広島に「マリア観音」
と同行させるので出払ってます。

そこで照明装置無しだったスコープⅣにも装着して来月の搬入に備える事にしました。

日本画家 佐藤宏三 エロぞうスコープ4 ero-zo scope4 カスタマイズ

LEDバーは天板の裏に付けるのですが、表側に取り付ける調光器との位置関係を確認します。

日本画家 佐藤宏三 エロぞうスコープ4 ero-zo scope4 カスタマイズ

透明なプラバンをカットします。

日本画家 佐藤宏三 エロぞうスコープ4 ero-zo scope4 カスタマイズ

それぞれはネジで取り付けるので、段ボールにネジ穴を穿つ前にプラバンを接着して補強しておくわけです。


日本画家 佐藤宏三 エロぞうスコープ4 ero-zo scope4 カスタマイズ

段ボール製のエロぞうスコープのネジ穴を穿つ部分にプラバンを貼ります。

日本画家 佐藤宏三 エロぞうスコープ4 ero-zo scope4 カスタマイズ

調光器と、LEDバー取り付け部分にプラバンを貼ります。

日本画家 佐藤宏三 エロぞうスコープ4 ero-zo scope4 カスタマイズ

本の重しを載せて圧着させてリサイタルに出掛けました。

完全に乾いた明日以降にネジ穴を穿ちます。

他の仕事や交友と交互に進めて、必要な乾燥時間を確保しながら製作を進めます。


日本画家 佐藤宏三 エロぞうスコープ4 ero-zo scope4 カスタマイズ

在庫が足りなくなったネジの写真をスマホで撮って、島忠ホームズに買い足しに行きます。

日本画家 佐藤宏三 エロぞうスコープ4 ero-zo scope4 カスタマイズ

突っ張りポールと回転式覗き口との間の、ギリギリのスペースに調光器を取り付ける必要があるので、突っ張りポールを1つ上げてどかし、調光器を固定するネジ穴の位置を決めます。

日本画家 佐藤宏三 エロぞうスコープ4 ero-zo scope4 カスタマイズ

表側から見た時にネジ穴の位置が分かるように、裏からキリで穴を穿ち、表側まで貫通させます。

日本画家 佐藤宏三 エロぞうスコープ4 ero-zo scope4 カスタマイズ

LEDバーの取り付けは裏に付けますが、こちらもキリで穴を穿ち、表側まで貫通させます。

日本画家 佐藤宏三 エロぞうスコープ4 ero-zo scope4 カスタマイズ

キリの穴なので、直径4mmのネジを通すには、まだ小さな穴ですが、この穴をこの後拡げていきます。

日本画家 佐藤宏三 エロぞうスコープ4 ero-zo scope4 カスタマイズ

皮ポンチを金槌で打ちつける時の土台に、小さくカットしてもらった板を重ね、浮いた段ボールの高さに合わせます。

小さくカットした板は、実は、とある画商さんから、「小さな作品ならよく売れるから、材木屋でミニサイズのパネル代わりに板を沢山カットして用意しておくと良いよ」というアドバイスに従って用意したものでした。

でも、やはり僕は「安いから買う」お客様の為の絵は描く気になれませんでした。

「宏三画伯の絵は、何十万、何百万円の価値があるから、これくらいの価格がするのは当然」と、納得してお買上げ下さる、目の肥えた一流のお客様から欲しがられる傑作を毎回描く事だけに自分の貴重な時間を注ぎ込みたいと思います。

日本画家 佐藤宏三 エロぞうスコープ4 ero-zo scope4 カスタマイズ

突っ張りポールは、裏側からの作業では、上に上げてどかす事が出来ましたが、表側からの作業の時はポールに穴をあけてしまう怖れがありましたので、ナットを回して一旦外します。

日本画家 佐藤宏三 エロぞうスコープ4 ero-zo scope4 カスタマイズ

天板の深さと同じになる枚数の板を重ね、

日本画家 佐藤宏三 エロぞうスコープ4 ero-zo scope4 カスタマイズ

表側にひっくり返します。
中に天板を支える土台として積み重ねた板が入ってます。

直径3mmの皮ポンチを金槌で叩いて穴を穿ちます。
ポンチ先端の直径は3mmですが、それより太い胴体が貫通するので、直径4mmのネジが楽に通る穴があきます。

日本画家 佐藤宏三 エロぞうスコープ4 ero-zo scope4 カスタマイズ

表側からの皮ポンチ貫通で、裏側のアクリル板の穴の縁が、凸っぱります。

なので、裏側からも皮ポンチで穴を穿ちます。

日本画家 佐藤宏三 エロぞうスコープ4 ero-zo scope4 カスタマイズ

この後、もう一つ穴が必要な事に気付きますが、この段階では全てのネジ穴があけられたと思いました。

土台にした板にもポンチのダメージが残りましたが、
まるで「俺は、どんなに売上が伸びなくても、けっして安物は描かないぞ!」っていう決意を叩きつけた跡のようでもあります😆

だいたい、もうすっかり老眼なので、小品の方が描く苦労が大きいのです。

今後もしこの位のサイズの絵を売る場合も、価格は3号以下はどんなに小さくても一律同価格にしようと思ってます。

日本画家 佐藤宏三 エロぞうスコープ4 ero-zo scope4 カスタマイズ

LEDバー取り付け金具のネジを裏から差し込み、

日本画家 佐藤宏三 エロぞうスコープ4 ero-zo scope4 カスタマイズ

スコープを横に向け、裏からはドライバーでネジの頭を回らないように押さえ、表側からワッシャーとナットを回し入れ、仕上げはラジオペンチで絞めます。

日本画家 佐藤宏三 エロぞうスコープ4 ero-zo scope4 カスタマイズ

表側です。

日本画家 佐藤宏三 エロぞうスコープ4 ero-zo scope4 カスタマイズ

LEDバーをはめ込み、延長コードとの接続部分の片側をハサミで切ります。

そして表側に取り付ける調光器にコードを通す穴が必要な事に気づき、ネジ穴同様に貫通させました。

日本画家 佐藤宏三 エロぞうスコープ4 ero-zo scope4 カスタマイズ

穴にコードを通します。

日本画家 佐藤宏三 エロぞうスコープ4 ero-zo scope4 カスタマイズ

アマゾンのマイページ、過去の買物リストから商品の詳細な説明を拡大表示させて、赤いコードと無色のコードの接続場所の確認をします。

日本画家 佐藤宏三 エロぞうスコープ4 ero-zo scope4 カスタマイズ

ハサミで外側のビニールだけを切るように、慎重に優しく甘咬みする様に回し切ります。

特にLEDバーの電線は、既に調光器に届くギリギリの長さしかありませんので、力を入れ過ぎて電線そのものまで切ってしまわないように相当気を遣いました。

映画やドラマの時限爆弾の取り外し作業の様な緊張感と言ったら大袈裟かな😅

日本画家 佐藤宏三 エロぞうスコープ4 ero-zo scope4 カスタマイズ

アダプターに付ける延長コードも、接続部分の片側をハサミで切って、2本に裂きます。

日本画家 佐藤宏三 エロぞうスコープ4 ero-zo scope4 カスタマイズ

こちらのコードは、どちらもカバーが黒です。

赤いコードに相当するのは、たぶん文字が印刷された側のコードだと見当をつけてみました。

もし逆だったら、一旦外して左右を入れ替えれば良いだけの話。

時限爆弾の解除と違って爆発するわけじゃないから、と、自分に言い聞かせて心を落ち着かせました。

日本画家 佐藤宏三 エロぞうスコープ4 ero-zo scope4 カスタマイズ

ビニールの皮を剥いた電線をUの字に曲げて、一旦外した金属カバーとネジを取り付けます。

日本画家 佐藤宏三 エロぞうスコープ4 ero-zo scope4 カスタマイズ

ドライバーで絞めて、こちら側は一旦取り付け完了。

日本画家 佐藤宏三 エロぞうスコープ4 ero-zo scope4 カスタマイズ

LEDバーからのコードも接続し終わったところで、ちゃんと点灯するか確認します。

覗き口の中が明るくなったので、接続成功したのが確認できました!

日本画家 佐藤宏三 エロぞうスコープ4 ero-zo scope4 カスタマイズ

コードが正しく接続出来てるのを確認してから
調光器もネジで固定します。

もし、コード取り付けが間違ってて、やり直す場合は、調光器が固定されてない方が作業しやすいと思ったからです。

日本画家 佐藤宏三 エロぞうスコープ4 ero-zo scope4 カスタマイズ

調光器の取り付け段階になって、足りると思ってたナットの数が足りなくなる事に気づきました。

まさか1日に島忠ホームズに2回買物に行く事になるとは😅

車で片道5分とはいえ、たった68円の買物だけの為に車で往復する。
まるで近所のコンビニに行く感覚です。

日本画家 佐藤宏三 エロぞうスコープ4 ero-zo scope4 カスタマイズ

裏からワッシャーとナットで絞めて調光器の取り付けも完了しました。

日本画家 佐藤宏三 エロぞうスコープ4 ero-zo scope4 カスタマイズ

透明オレンジ色の蓋を被せて完了!
ちなみに蓋付きも蓋無しも同じ価格です。

日本画家 佐藤宏三 エロぞうスコープ4 ero-zo scope4 カスタマイズ

上のLEDバーも取り付けて、

日本画家 佐藤宏三 エロぞうスコープ4 ero-zo scope4 カスタマイズ

延長コードで上下のLEDバーを接続し、コードクリップで、長過ぎる延長コードが暴れない様に固定します。

ちなみに、今までは非防水タイプのLEDバーを使ってきてましたが、秋葉原のプロショップトモさんでは、非防水タイプのLEDバーが品切れでした。

エロぞうスコープには防水タイプじゃなくても良かったのですが、非防水も防水も、なんとLEDバー本体の値段が一緒でしたので、今回は防水タイプにしましたが、

延長コードが何故か非防水タイプは30cmで丁度よい長さでしたが、防水タイプは1mのものしか無くて、それで無駄に余ったコードの整理が必要になったという訳でした。

日本画家 佐藤宏三 エロぞうスコープ4 ero-zo scope4 カスタマイズ

2本直列しても、問題無く光りました。

日本画家 佐藤宏三 エロぞうスコープ4 ero-zo scope4 カスタマイズ

突っ張りポールを再び取り付けます。

日本画家 佐藤宏三 エロぞうスコープ4 ero-zo scope4 カスタマイズ

お次は、電源へと繋ぐ延長コードの収納の仕掛けを作ります。

日本画家 佐藤宏三 エロぞうスコープ4 ero-zo scope4 カスタマイズ

先ずカッターナイフで切り込みを入れ、

日本画家 佐藤宏三 エロぞうスコープ4 ero-zo scope4 カスタマイズ

粘土ベラで穴を拡げます。

日本画家 佐藤宏三 エロぞうスコープ4 ero-zo scope4 カスタマイズ

裏からマジックテープの両端を差し込み、適度な長さに切ります。

日本画家 佐藤宏三 エロぞうスコープ4 ero-zo scope4 カスタマイズ

運送時や、照明装置無しで使用の時は、延長コードをマジックテープで結束します。

日本画家 佐藤宏三 エロぞうスコープ4 ero-zo scope4 カスタマイズ

アダプターは、おでこの位置にプラグを刺すようにして収納させます。

先ずプラグを強く押し付けて穴の位置を決めます。

日本画家 佐藤宏三 エロぞうスコープ4 ero-zo scope4 カスタマイズ

次にマイナスドライバーで穴を貫通させようとしますが、覗き口は、2重の段ボールをサンドイッチする為、上下からまた1枚ずつ段ボールを重ねてますので、結果、段ボール4枚分の厚みがあります。

日本画家 佐藤宏三 エロぞうスコープ4 ero-zo scope4 カスタマイズ

最後はハサミの片側を突っ込んで、やっと貫通させました。

日本画家 佐藤宏三 エロぞうスコープ4 ero-zo scope4 カスタマイズ

アダプターのプラグ差し込み口が出来ました。

日本画家 佐藤宏三 エロぞうスコープ4 ero-zo scope4 カスタマイズ

アダプターのコードも、延長コード同様にマジックテープで結束出来るようにしました。

表側からは完成状態に見えます。

日本画家 佐藤宏三 エロぞうスコープ4 ero-zo scope4 カスタマイズ

裏からマジックテープが見えます。

見えても問題ありませんが、

日本画家 佐藤宏三 エロぞうスコープ4 ero-zo scope4 カスタマイズ

マジックテープが裏側で弛まない様に布テープを貼って固定します。

機能面では本日の作業で完了です。

明日は、ERO-ZO SCOPE Ⅳ のロゴを入れようと思います😊

初台の画廊・珈琲 Zaroff オーナーの石井さんが、
エロくなくてもエロぞうスコープなんだ!ってウケて下さいましたが、エロぞうスコープは、この装置の登録商標みたいな感じですね!

まあ、誰もこんな名前の商標を使おうとは思わないでしょうから商標登録はしませんけど🤣


日本画家 佐藤宏三 エロぞうスコープ4 ero-zo scope4 カスタマイズ

パソコンからプリントアウトしたロゴと、クリアーファイルを切って1枚にした透明シートを用意します。

日本画家 佐藤宏三 エロぞうスコープ4 ero-zo scope4 カスタマイズ

透明シートの裏にロゴを貼ります。

日本画家 佐藤宏三 エロぞうスコープ4 ero-zo scope4 カスタマイズ

アートナイフでロゴの輪郭をカットし、

日本画家 佐藤宏三 エロぞうスコープ4 ero-zo scope4 カスタマイズ

くり抜きます。

日本画家 佐藤宏三 エロぞうスコープ4 ero-zo scope4 カスタマイズ

先ずはキャリーバッグから。

日本画家 佐藤宏三 エロぞうスコープ4 ero-zo scope4 カスタマイズ

履き古した靴下を丸め、アクリルホワイトをほぼ原液のままつけて、ステンシル(型染め)の要領で、上からポンポン塗っていきます。

日本画家 佐藤宏三 エロぞうスコープ4 ero-zo scope4 カスタマイズ

キャリーバッグにホワイトでロゴを入れました。

日本画家 佐藤宏三 エロぞうスコープ4 ero-zo scope4 カスタマイズ

透明シートにこびりついたホワイトの絵具は洗ったり、養生テープを貼ったり剥がしたりしてホワイト絵具のカスを完全に除去します。

その上で、お次は蓋に、アクリルブラックを、やはり原液で丸めた古靴下につけてポンポン塗ります。

日本画家 佐藤宏三 エロぞうスコープ4 ero-zo scope4 カスタマイズ

綺麗に写りました。

日本画家 佐藤宏三 エロぞうスコープ4 ero-zo scope4 カスタマイズ

最後はスコープ本体です。

日本画家 佐藤宏三 エロぞうスコープ4 ero-zo scope4 カスタマイズ

こちらも綺麗に写りました。

日本画家 佐藤宏三 エロぞうスコープ4 ero-zo scope4 カスタマイズ

ロゴ入れ完了!

恥ずかしいネーミングも、堂々と入れると
なんかカッコよく見えます🤣